2025.2.26
【TABLE WARE】、 【わたしのお気に入り】

慌ただしい日常の中の、小さなスロータイム


私はいわゆる「スローライフ」とは程遠い生活を送っています。
1日は24時間ありますが、そのうちの、7時間は睡眠。
10時間は、仕事や仕事のための身支度、準備、通勤に費やされ、
3-4時間は、3食の準備、摂取、片付け。
残りの3時間は、お風呂に入ったり、家事をこなしたり。。。

こうして計算してみると、1日のうちほとんどが、慌ただしく過ぎていきます。

そんな毎日だからこそ、私はスローライフに心から憧れます。とはいえ、引退するまで、スローライフなど夢のまた夢です。そこで、バタバタしている中でも、「スローにリラックスする時間」を少しでも作り出し、楽しむことを意識するようになりました。

そんな中で、昨年、コーヒー豆を手で挽く小さなグラインダーと、少しおしゃれなブリューワースタンドを購入しました。


子供の頃(何十年前の話だ・・・)、私は、父のために手でコーヒーを淹れる係でした。

何十年も前でしたが、コーヒー好きの父は、電動のグラインダーを持っており、その機械を使って豆を挽き、手でコーヒーをドリップするのが私の仕事でした。

その時の、香ばしいコーヒーの香りと、「美味しい」とコーヒーを飲んでくれる父の笑顔を、キッチンで思い出すことが最近多くなりました。何十年も前のことがふとした瞬間に思い出されるのは、歳を重ねた証拠だなあといつも感じます。


そこで、週末くらい、コーヒーを手でまた淹れてみよう、と手動の小さなグラインダーとブリューワースタンドを購入したのです。

手動のグラインダーでガリガリとコーヒー豆を挽く時の感触、広がる香ばしい香り、響く心地よい音。
コーヒーをドリップする時のゆっくりと落ちるコーヒーの雫、立ち上がる湯気、ふんわりと広がるアロマ。


忙しい生活の中の本の一瞬の出来事ですが、その一瞬が心を落ち着かされてくれます。

バタバタと多忙な生活過ごす中でも、こうした「一瞬」を大切にすることで、日常の小さな幸せを感じられるものです。皆さんも、自分だけのリラックス時間、楽しんでいらっしゃいますか?

Profile

黒川 早織
Saori Kurokawa
サラグレースオーナー
通訳・翻訳の仕事を経て、フレンチスタイルのインテリア雑貨を販売するオンラインショップを始める。のちに、青山、自由が丘、神戸など、実店舗をオープン。長い海外生活と、10年以上にわたるヨーロッパへの買い付けの経験をもとに培った独特のセンスと世界観が人気。